長野県中部で 30 日朝に起きた地震(松本で震度5強)の震源は、政府の地震
調査委員会が将来、大地震発生の恐れがあると注意を呼びかけている牛伏寺
(ごふくじ)断層の近くだった。
牛伏寺(ごふくじ)断層は、長野県松本市と塩尻市を通る活断層である。松
本盆地北部の神代断層、松本盆地東縁断層と共に糸魚川静岡構造線活断層系
中部を構成する断層の1つとされる。
松本市の中心市街地の南に位置する中山丘陵から、東側の山地と盆地の境界
付近を北北西-南南東方向に走っている。全体的に牛伏川(うしぶせがわ)
に沿っており、松本市並柳から中山を経由し崖の湯へと伸びている。断層線
の長さは 7km である。
牛伏寺断層は、地震調査研究本部の資料によれば、
前回発生 西暦762年 または 841年
前回のずれ量 6-9m
活動周期 625年~1184年(平均約1000年)
マグニチュード 7.5~8.5
1988年と1990年に行われた調査によれば前回の活動時点での変異量は、松本市
島内付近で水平方向に約6.5m、垂直方向に約30~40cm程度であった。また、
松本市並柳では水平方向に7m程度の変異であった。
ずれ量 6-9mというのは、阪神淡路大震災のずれ量が 2m 程度であったこと
を考えれば、いかに大きいかがわかる。
30日朝の地震の震源は牛伏寺断層ではなく、マグニチュードは、5.4 であった。
牛伏寺断層による大地震に今後も注意が必要であろう。
参考資料
牛伏寺断層
牛伏寺断層と地震
牛伏寺断層(ごふくじだんそう)
警戒していた牛伏寺断層付近で発生 長野で震度5強
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